AKG N5005 2ヶ月使用後レビュー
という訳で、AKGのハイエンドハイブリッドイヤホン「N5005」を2ヶ月ほど使ってみたのでレビュー的なものを少しやってみようと思います。画像は少なめです
・装着感について
先行モデルのN40およびN30でもよく話題になっていますが、AKGのNシリーズは若干装着に難があるレビューが多いです。正直自分は視聴すらせず一発勝負で買ったのですが、思ったよりも悪くはないです。普通、というかなんというか。
それまでの普段遣いがSONYのXBA-H3という装着感もへったくれもない耳から飛び出して当たり前のイヤホンを使っていたせいかもしれませんが、普通にSHURE掛けができるだけで十分です。
ただ、付属のシリコンイヤーピースはいただけない、というかこれが評判を下げている一番の要因かと思うくらいヘニャヘニャして柔らかいです。幸いにしてSpinfitも付属している(このモデルに合わせた品だそうですが)ので、とっとと換えた方が懸命かと思います。他、市販品だと装着感アップには定番のFinalのEタイプ、AZLAのSednaEarfitなどのイヤーピースなどが軸と合いますので、そこはお好みで。Spinfitのツインブレードも含めればどれかは合うんじゃないかなと思います。(コンプライ系は昔から耳に合わないので試していません)
ちなみに自分はAZLAのSednaを愛用しています。
・付属品とか
先述の通り、イマイチなイヤーピースとSpinfitイヤーピースが付属。他に2.5mmバランスケーブルにBluetooth対応ケーブル、イヤホンケース及びBassboost、reference、mid-high boost、high boostの各フィルター、更に日本だけおまけにAKG純正の3.5mmケーブルが付いてきます。
うーん豪華。そして無線ケーブルはいらねぇ……その分安くしろや……と思ってしまう部分も無きにしもあらずです。が、MMCX対応の無線ケーブルは使い所は無くはないので、このイヤホンをずっと使い倒してよそに売ったりするつもりが無ければ割と悪くないかもしれません。でも、欧米圏でも売る前提とはいえ、10万のイヤホン無線で使うか……欧米半端ないわぁ
自分はウォークマンZX300を使っているので2.5mmケーブルも微妙なのですが、コネクタが奥ばったところにあってリケーブルの選択肢が少ないN5005においては、付属ケーブルに4.4mm変換アダプタを介すか、どうにか合いそうなオス側プラグのケーブルを見つけるか、ってなもんで、自分はとりあえずonsoのケーブルをちょびっと切ってはめてみました。
すっごい見辛いと思いますけど、概ね1mmくらいカッターで削ってます。一応嵌まるしタッチノイズの少なさは付属より安くてもonsoのケーブルのほうが優秀なのですが、やっぱり取れたりとかちょっと怖いので、今は結局付属ケーブルに武蔵野レーベルの変換アダプタで凌ぐか、Ak70とかの2.5mmバランス対応のDAPで使っています。
・遮音性とか
正直良くないです。電車通勤で使っていますが外の音はよく聞こえます。地下鉄などでの利用は厳しいかもしれません。とはいえイヤーピースなどがきっちりハマればどうにかなるかなというところ。音漏れは自分が気持ち良い感じくらいなら大丈夫かなと言えるレベル(ZX300のバランス、highゲインで42くらい)
・音質とか
これを語る前に自分のイヤホン遍歴をいくつか
・10pro
・XBA-H3
・JVC FX850
・JH ROSIE
・IE80S
などなどです。どうでもいいことではありますけど、音質語る前にお前どんな音聞いてたんだってのは重要かなって。
さて、本題のN5005の音ですが、非常に優等生的な音と言えるんじゃないかなと思います。情報量は十分に、かつ、解像度はスッキリと、低音も過多にならず発せられて高音も刺さらず、ボーカルも近い……というと褒めすぎでしょうか。ハイブリッド型は他にXBA-H3を愛用していましたが、値段が段違いですので比べるのも失礼ですがソレに比べるともう、スッキリクッキリああ、充実って感じでして、はい。
一応は同価格帯と言えるROSIEは情報量が多くて多ドラならではの味があるのですが、濃密すぎるのが難点でした。上位モデルのロクサーヌとかレイラとかどうなっちゃうんだろうって思います(残念ながら聴いたことがありません)が、N5005は高音の抜けもよく疲れにくいというか、次の曲をずっと楽しみにして聴いていられるというか、そういうイヤホンだと思います。
AKGのイヤホンは自分にとって初体験なのですが、良くも悪くもそういう優等生的な評価は聞き及んでました。そして実際N5005を体験してなるほど、と膝を叩く感じでした。逆に言うと「想像の範疇を超えない」「良い音」という評価になってしまいますが。
ただまあ、存外人の耳というのは当てにならないもんで、このイヤホンが低音過多に聞こえる人がいればスカスカだっていう人もいるし、高音が出すぎると言う人がいればこもる、という人もいます。これはもう、好みの問題ですね。ただ、こもるというのは個人的には納得行かないというか、N5005はスッキリ系の音だと思うのでそこは言っておきたい。
さて、人の好みは様々ですが、このイヤホンの、というかAKG Nシリーズ最大の特徴といって良いフィルターの交換についても少し触れたいと思います。
N5005は4種のフィルターを差し替えることによって音の変化を楽しむことができます。SHUREのSE846やJVCのHA-FD01なども同じような機構を持っていますし、JH Audioなどはケーブルに低音調整のダイヤルが付いていたりしますが、N5005はネジ式のフィルターを音道管の先に付ける感じです。頻繁に付け替える、というよりは気に入ったのをずっと付けている感じになると思います。
4種のフィルターはそれぞれbass、reference、mid-high、highとなっています。意味はいまさら言うつもりはないんですが、個人的な感じでは意外とhighよりもmid-highの方が音が暴れる感じでした。暴れる、といっても元が優等生ですから音が破綻しているわけじゃなく、これはこれで面白いな、っていう感じで自分はこれを愛用しています。
イヤーピースの相性も重要だ、と言う風に考える人は……というか、かなりイヤーピースとフィルターの組み合わせで音が変わるイヤホンだと思うのですが、結構店頭視聴だけではわからない部分が多いキャラクターだと思います。是非手に入れて、と言うにはお高い製品ですが、その値段なりの楽しみも多いイヤホンだと思いますよ。
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